2016年4月4日

今日は今年1月末に投稿した記事を再公開します。

この記事をご覧になった接客業に従事している方から、「涙が出ました」とのおことばをいただきました。

この記事は、かつての自身の経験を思うまま書いたのでうれしく思いました。

当時の私はメーカーの海外部門に勤務していたにもかかわらず、恐ろしく英語ができませんでした。ですが、それでも体当たりで精一杯こなしていた姿に、共感してくださったのでしょう。

=以下は1/29に投稿した記事です=

今回の講座には男性の生徒さん、Takaがいらっしゃいます。
自己紹介の場でご自身がおっしゃっていたお話で印象に残ったことばがありました。

「交渉の場で相手を追い込めるレベルの英語力を身につけたい」

このおととばを聞いたとき、思わず、過去の私自身のことを思い出しました。

熱い気持ちが湧き上がってきたので、今日は担当講師である私自身のことを投稿します。


◆度胸英語は大事だけど、それだけではビジネスでは幼稚すぎると自覚した瞬間
【担当講師Rei】

今からもう15年以上も前の話。転職先の企業である機械メーカーの海外部門で輸出担当者になって、まだ間もない頃。当時はまだ20代後半でした。

担当業務の一つが、海外のエンドユーザーに納入している製品の機械本体が故障した場合、保守部品をDHLやFedex(国際宅急便)で輸出。

緊急性があるため、出荷後即、貨物の送り状番号を記載した英文メールを、海外のエンドユーザー、海外拠点(代理店や子会社)の担当者、日本にいる海外営業担当者たちに一斉送信するのが、業務担当者としての私の仕事でした。

送る部品は、ネジや棒、電池などのおどろくほど小さなものです。ですが、この部品の到着が遅れると、納入している機械本体そのものの稼働が止まるため、案件によっては何千万円の売上に影響し、最悪、今度の取引に影響します。

世界にいる担当者たちがかたずをのんで、出荷後の私が発信するメールを待ち構えていました。

メール送信した瞬間からの彼らの動き(納入までの貨物追跡)はまるで電光石火。私の発信情報がすべての軸となるため、うっかり入力間違いなどしたものなら、えらいことになるほどの緊張感。

なお、当時の私はおそろしく英語ができませんでした。海外部門の人間にもかかわらず、国際電話でJust a moment, please.ということばすら知らず、パニックのあまり無言で電話を切ってしまったレベル。ネイティブ講師も絶句するレベルでした。

なお、機械の故障の原因のほとんどが我々メーカー側にあったので、英語ができる同僚たちは、遅れた理由などを発信メールに流暢な英語で書いていましたが、私は送り状の数字と英単語を書くのが精一杯。

当時は自身の英語力の低さを強く恥じていました。ですが、拙い英語しか書けないからこそ、だれよりも敏速に精一杯処理をしていました。

このひたむきな姿勢が、海を超えた海外で高評価を得ていることに初めて気づいたのは、このあとご紹介する出来事から始まりました、

ある日、ふだんやりとりをしている海外拠点のみなさんが会議出席のために日本にお越しになりました。

当時の私の担当地域は中東でした。お越しになるのはアラブ系(インド系も含)の方たち。重役クラスがお越しになりましたので、リッチ感がすごい。みなさんスーツを着ていましたが、アラブの民族衣装が似合いそうな感じ。

迫力あるなあと彼らを傍目で見ていると、その中のどなたかが私を見て、「おおお、あれが彼女か」という目で私を見ていました。サウジアラビアの方でした。

いや、もう焦りました。当時の私は英語が下手にもかかわらず、度胸だけはあったので、喧嘩上等な強気な英語を書いていたので、やばい、ついに怒られるかとヒヤヒヤ。

海外相手にビジネスをしている方であればおわかりでしょうが、(担当国にもよりますが)無茶な要求が普通なので、できないことはできない、まちがっていることはまちがっていると主張しないといけません。

まずい、英語でまくしたてられたらどうしよう、アラブ系の英語は聞き取れないよ・・・と思っている私に、その方が私のところにお越しになり、先に挨拶をしてくださいました。

そこで聞いた思いもかけないことばに驚きました。

「あなたがMs. Muroiですか。あなたの話は担当者たちからよく聞いていますよ。緊急出荷対応への努力、感謝しています」

え?こんな幼稚な英語なのに、感謝されているの、私?

ふだん私が書いている、あの「幼稚な」英語が、会社の売上に影響していることに初めて気がついた瞬間でした。

恥ずかしさ以上に、強い責任感が湧き上がりました。

単なる努力不足を都合の良い言い訳にすり替えて、「英語なんて、単語の羅列で通じたらそれでいいねん」という無責任な英語ばかり書いたらいけない。

これからはきちんと英文法を学んで、恥じない英語力を身に着けないといけない、そう思いましたね。

なお、このときの会話はもちろん英語だったのですが、私はそのことばに対して、Thank you.しか言えませんでした。

相手にほめていただいているのに、気のきいたことが言えない自身が情けないとも思いましたね。

開講中の3ヶ月短期集中講座は、当時のこの経験がベースコンセプトになっています。

すでにある一定の年齢に達している初心者が、「交渉で相手を追い込める(=会社の業績貢献に直結するだけの責任ある)」英語力を身につけたいのであれば、人の何倍も本気でやらないと不可能です。

本当はもっと真剣に学ぶ必要がある方が、単に自信がないからという理由で、「縛られず・お手軽に・お試しで」と現実逃避していても、いつまでたってもできるようにはならないことを、講師の私自身が実際に経験しているからなのです。


中学英語からの学びなおし講座
大人の学びなおし英語塾(英文法) Clear Colors
大阪北浜・淀屋橋

http://www.clearcolors-japan.com/

casestudy1_3